cemetrygates’s blog

墓地の入り口で君と待ち合わせ

ボーイズグループのクリエイティヴィティについて@GENERATIONS ORCHESTRA LIVE "THE LOVE"

先月の話になりますが、神戸国際会館こくさいホールでのGENERATIONS ORCHESTRA LIVE"THE LOVE"に行ってきた。

 

素敵な2時間弱だった。しばらく余韻が残ってTwitterネームに「@ザラブ余韻」って付け足そうかと思った。正直一旦中止になった時点で諦めたけど、開催実現してよかったよ。

 

ライブ後、メールで触れていたように、GENERATIONSが彼らの音楽に向き合う姿勢を表現したような、音楽的な純度の高いライブだった。

観てる間は二度とないライブを忘れないように、いつになく集中してた。普段ライブ中に「明日何食べようかな」とか考えがちな自分もライブのことを受け止めるの必死で。それくらい情報量が詰まった内容。

それでも選曲や演出で時折、LIVE ONLINEで初めてジェネのリアルタイムのライブに触れた時を思い出していた。

 

所謂LDHの輩パブリックイメージとアイドル人気も高いと見られるGENERATIONS、ハイローで知るまでミリしらで自分とは縁のないものと感じつつも、ハイローで起用される役柄や関西出身メンバーが多いことから時々目につくこともあった。

でもそういった先入観から意外なくらい、毎回趣向を凝らしたライブに楽しませてもらった。

自分たちにしかできないライブを演出した1回目の全力ライブ&コスプレも楽しかったけど、コロナ禍で閉塞した世の中で希望という名の陽だまりを探すような"HOPE"、少女が見た夢と活動の幅を広げたリーダーの夢(PKCZ®加入)を被せたハロウィンライブ、音楽がもたらす幸せを表現したようなBallad Live。そしてそれらを包括したようなTHE LOVE

Love, Dream & Happinessをパッケージしたような一連のライブは映像だけでも充足感高く、目が合うとかファンサとかそういうのなくても配信でも満足度高かった。

 

1回こっきりのライブに毎回構想考えるのはなかなか厳しかったと思うけど、数字気にせずやりたいこと見てもらいたいことを毎回異なるコンセプトでお出ししてたあの頃のジェネ。現在のやりたいことと今までに育ってきたLDHらしさが融合でさていてわくわくした。

そういえばLIVE ONLINEやMV公開の辺り、考察聞かせて!って呼びかけてたのもよかったな。

 

THE LOVEはあの時感じた、「この子たちクリエイターだし、そういう矜恃を持ってライブを作ってるんだな」って気持ちを思い出させてくれた。楽曲も当時リアルタイムで聴いた曲多かったから余計にかな。

You&Iの凪のように穏やかな曲調と相反する複雑なコレオとステップ。冬のオーケストラライブだけどバラードばかりじゃないぜ?と言わんばかりの元気な生音AGEHAやヒラヒラ。Stupidの弦楽アレンジは退廃美が増したし、Lovers Againで翻るコートの動きに目を引かれた。Feel AlrightA wish for youをまだ聴いたことない人類がいるのもったいない

 

一番心打たれたのは、本編最後の新しい世界。2022年のツアー"WONDER SQUARE"で何回も聴いたアレンジなのに、自分の状況も相まって聴いてるうちに涙出てきた。

でも、一旦終わりのタイミングで歌われるポジティブな歌詞が逆に響きまくったんだ。私もあなたも大丈夫。ジェネも大丈夫。

ここ数年の間に同ジャンルの和製ボーイズグループは激増し、K-POPアーティストからのアプローチも激化した。LDH内でもオーディションなどを経てグループやプロジェクトは増えている。

コロナ禍で300公演以上が中止になり2022年に32億円の赤字を出しつつも翌年34億円の黒字達成したのは並々ならぬ積み重ねや判断の結果だし、クリエイティブに時間や予算をかけづらい台所事情は理解できるけど、何だかもったいないなあ…ちゃんと刺さるものを作れるのにとずっと感じている。それはジェネだけじゃなく他のLDH若手アーティストにしても。

まあ…ボーイズグループにクリエイティヴィティは必要とされてるのか?みたいな考えはずっとある。そりゃいい曲や才気ばしったMV見て「ウワ~かっこいい曲!」とぶち上がりたい気持ちはあるけど、ファン的にはそこまで求められているのかという諦念。この辺りはまた書こうと思います。

 

ただ今回も何十万という高額転売横行したのに何もしないチケットブック側には呆れたし、転売屋がさばけなかったっぽい前列の4連分の空席に心痛めたよ…ローチケのモアラのように「身分証明書登録完全顔認証+1週間前からリセール可能+席番1日前に発表」くらいの対応してくれたら、スケジュール調整して行けたファンもいたんじゃないのか~!?ちゃんと対策やろうよ〜!

小さな絶望がアーティストとファンの間に溝を作ってしまうことに気づいてほしいなと思いました。